裁判官は、自己の良心のみに従ってその職務を行い、病気やけがにより職務ができないなどの特別な理由がなければ、原則として辞めさせられることはないものとされています。これは、裁判官が政治的な圧力などに左右されず、厳正中立に裁判を行うことができるようにするめための身分保障の一環で、「日本国憲法」によって規定されています。
しかしながら、裁判官としての義務に違反したり、裁判官としてふさわしくない行いがあった場合などについては、一般とは異なる特別な裁判によって、裁判官を辞めさせられることがあり、その手続きは「裁判官弾劾法」という法律で規定されています。
この裁判官を辞めさせるかどうかを判断する裁判は、「罷免訴追事件の裁判」と呼ばれており、一般の裁判でいう裁判官の役目を務めるのは、衆議院・参議院からそれぞれ選ばれた国会議員となっています。
この裁判の審理は、刑事事件とほぼ同様の手続きによって行われますが、審理終結後、裁判員の3分の2以上が賛成すれば、罷免の判決が宣告されます。
この宣告が行われた場合、対象となっている裁判官は、裁判官としての身分を失うほか、検察官や弁護士になる資格も失うなどの就職上の制限を伴うことになります。